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青空が見えない [介護と日常]

26日の朝、久しぶりに青空が見えている。だけど、9時過ぎには雨マークでその通り雨が降ってきた。こんなに外は明るくて、蝉の鳴き声も聞こえていたというのに。
カレンダーを見てみると、祇園祭が終わったのに16日からずっと雨か曇りの日が続いている。こんなのあまり記憶にないなと思っていたがふと気になって前のカレンダーをめくってみたら2006年がやはり同じような気候で、まったく同じように「祇園祭が終わったというのにずっと雨だ。なんという天気なのだろう。あまり記憶がない。」とメモ書きをしてあった(苦笑)。記憶というのはほんとうにあてにならない。
雨が降ったりやんだりの中、妻は娘と一緒に近所の美容室に髪をカットしに行った。その後喫茶店で待ち合わせをした。さっぱりとした頭ですまして珈琲を飲んでいた。この間、天気のせいかあまり元気がないのだが「さっぱりして、若返ったようだ」というとまんざらでもなさそうに「そう」といって髪に手をやった。娘と妻は先に出て買い物に行った。久しぶりに夕食の支度から解放され少しくつろいでから喫茶店を出て歩いていると、いきなり大粒の雨が勢いよく降り始めた。慌てて走り始めたが、間に合うような勢いではなく、ずぶ濡れになってしまった。買い物帰りの娘と妻に玄関で出会った。娘も妻も傘でカバーしきれなかったようで、車椅子の妻は下半身がびしょ濡れになっていた。だけど、お互いの様子を見て笑いあったのだった。

27日は妻の誕生日だった。この日も朝から元気がなかった。夕方になって身体を起こしケーキを前にやっと笑顔を造ってくれた。誕生日の写真をふり返るとやはり年々衰えているのがわかる。今年になって気がついたのだが身体を支えたりするときに体重は減っていないのに重量感が以前より少なくなった。妻は私より一足先に老いを迎えようとしている。残酷だがしかたがない。
誕生日恒例の、「今年いくつになったっけ?」の質問。47歳だそうだ。うんと調子がよいときには自分を50代というときがあるが、不思議なことに倒れたときの年齢を超えることはない。デイケアで毎年もらってくる写真入りのお誕生日カードに60歳を超えた自分の年齢が書いているが、それは認めない。断固拒否する。いつも年齢を聞くわけではないが、普通はだいたい30代の年齢をいう。娘や息子がいつまでも赤ん坊のような年齢のはずである。ご飯を食べているとき、目の前に娘や息子がいるのに大きな声で子供の名前を呼びご飯を知らせる。以前はこれに娘や息子は傷ついた。腹を立てて途中で席を立ったこともある。ひょっとしたら泣いていたのかもしれない。私は夜になると突然消える。私は「おばちゃん」になる。おばちゃんがだれをさすのか今もってよくわからない。

頂いた手作りジャムが、おいしい。ヨーグルトにも合うということなのでさっそく試してみた。ほんとにおいしくて妻も喜ぶ。写真を撮ってみたが上手に撮れないので(おいしそうに見えない)載せるのは止めた。この手作りジャム、ご主人が作るのだそうだが趣味の域を超えてると思う。私もなんどか挑んでみたが、おいしくできたためしがない。
最近ふと自覚したのだが、どうやら自分には料理を作る才能はあまりなさそうだ。ぬか漬けも40日を超えた。不味くはないのだがとびっきりおいしいというレベルには至らない。あれこれやってみるのだが、普通の域を超えられない。どんな料理もそうなのだ。化学調味料を使うと間違いなくおいしくなるが、微妙に重たくなるので今ではほとんど自分で出汁を取って料理する。最初の頃は、ひょっとしてこれは自分の隠れた才能に出会っているのではないかと喜んでいた。だがそれは勘違いだったようだ。きっと器用さだけはあるのだろう。どんなものでも食べられるというのは結局、どこまでも妥協できるということを言うのだ、きっと。わが家の自家製ぬか漬けを少しだけレベルを超えておいしく食べるコツは、味の素を少々かけて食べることである。味の素は偉大だと再認識している。6年もかかって知った悲しい現実である。

妻は食べるとき、なんでもごちゃ混ぜにして食べる。刺身や酢の物にソースは普通で、から揚げに酢をかけたり冷や奴に炒め物を入れてかき混ぜ、お酢と醤油とソースをかけてご飯にのせお吸い物や味噌汁をかけて食べる。おかずを一皿に入れて皆で食べようとすると油断ができない。ソースや醤油などの調味料を手の届かないところに置くか、テーブルにはのせない。少し前までこれが許せなかった。本気で腹が立った。取りあげて全部捨てて、一から意地になって料理し直したこともある。抗議しても妻は涼しい顔でこうやって食べるとおいしいのだという。
最近テレビを見ていて世界でもだいたい何でも混ぜて食べるのが基本なのではないかと気がついた。中国の田舎の農民の食べ方や、インドやアフリカ、南米等自分の皿に取ってから混ぜて食べてる。味が違う物をそれぞれ分けて食べるというのはきっととても新しい習慣なのだ。そう考えてみれば離乳食なんて柔らかくして全部混ぜて食べさせるのだし、それぞれ料理ごとに取り分けて食べるというのは物心がついた頃から押しつけられた習慣・文化だったのだ。腹を立てる方が逆に閉じこめられていたのかと妙に得心した。それにしても、やはり刺身にお酢やソースはかけられたくないので、日々細心の注意を払いつつ自由と闘っている。
誕生日.jpg
64歳の誕生日。この日やっと笑顔を造って見せてくれた。
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練習菌

ああ、良い笑顔ですねえ。
まぜこぜして食べる食事としては、カレーや丼ものがそういう範疇ですねえ。
沢山のお皿を並べるというのは、贅沢な事なんだろうなあ。
ピビンパなんかは私は混ぜずに食べたりしますね〜。

しかし、刺身に酢とかソースは掛けられたくないなあ。
あ〜、刺身食いてえ。有次が血を吸いたがっているぜ。(^_^;)\('_') ォィォィ...
by 練習菌 (2009-07-28 12:29) 

yakko

こんにちは。
27日は奥様のお誕生日でしたか、おめでとうございます。
写真の奥様は柔和なお顔ですね〜 (*^_^*)
by yakko (2009-07-28 15:04) 

hana2009

こんにちは。
上のお写真・・・とっても良いお顔で写っていらっしゃいますね。
奥様のお誕生日、おめでとうございます。
髪もさっぱりとされて、ノーメークで、立派なものだと思います。
身体の変化は、筋肉や骨密度の減少なのでしょうか。誰でもいつかはと思っても、切ないですね。
私なども毎日の運動(といっても、ただ歩くだけなのですけれど・・)これだけのことでも2~3日休んでしまうと、その後再開した時に確実に疲れてしまう事を実感してしまいます。

フランス人は中華料理を食べるときにも、ひとりひとりが一皿ずつとって、決してみんなで取り分けることがないと・・・以前何かで読んだことがありました。
食べるものを大皿から取る、器の中で混ぜて食べるのは、アジアの文化という事なのでしょうか。
タイでは、これにオリジナルの味付けまでしてしいます。それもこれくらいに他のことも熱心にやったらと思うくらいに、時間をたっぷりかけてです。
by hana2009 (2009-07-28 16:25) 

SilverMac

奥さまのお誕生日、オメデトウございます。幸せなお顔で写っていますね。
by SilverMac (2009-07-28 17:59) 

tonton

こんばんわ。
奥様誕生日だったんですね。
おめでとうございます。

とってもとっても肌もきれい 
モッチモチ うらやましいです。
シミがないですね~
私は同じ状況で写真取ったら
シミだらけクマだらけ・・・見れたもんじゃないです。。。

by tonton (2009-07-28 21:50) 

miyata

練習菌さん、こんばんは。
どうもありがとうございます。ただねえ、今年に入ってやっぱりちょっと老けたかなあと思いますね。
まぜごはん、前に一度こうなったら全部丼にしてやろうと頑張ったんですが、5日くらいで力尽きましたね(笑)。なんでもまぜこぜで、調味料もお構いなしというのはなかなか容認しがたい面があって、なぜかと問うと明確な答えが出にくいのです。容認しがたい差違というのは比較的新しい習慣・文化に属しているのかもなあと思いましたね。
by miyata (2009-07-29 03:24) 

miyata

yakkoさん、こんばんは。
どうもありがとうございます。
倒れてから、表情から険しさのようなものが消えましたね。たまにバッグの中をあさりながら財布がないとか云う時には、険しい顔をしますけれど(笑)。
by miyata (2009-07-29 03:27) 

miyata

hanaさん、こんばんは。
練習菌さんのコメントにも書きましたが、今年になって衰えが隠せません。ちょっと淋しくもあります。でも仕方がないですね。私もすぐに追いつくことでしょう。

フランス料理のソースってのはなんだかちょっと気持ち悪いと思うことがあるのですが、あれもまぜこぜの文化のひとつかもしれませんね。大皿にみなで箸をつけるというのは中国とか東南アジアかもしれませんね。この方面(食文化)にちょっと興味が出てきました。和食といっても原型はほとんど他所から入ってきているものだと思いますから、あっと思うような発見できるかもしれません。
タイの人の食に関するこだわりというか熱意は熱いそうですね。
by miyata (2009-07-29 03:39) 

miyata

SilverMacさん、こんばんは。
どうもありがとうございます。
幸福感を感じていて欲しいです。
by miyata (2009-07-29 03:41) 

miyata

tontonさん、こんばんは。
これにはたぶん秘密があって(笑)、ずっと血管の薬を飲んでいました。きっとそれが影響しているように思います。ユベロンというEが主体の薬でした。服用薬を見直した時、コレステロールを軽減する薬が重複していたので削ってしまいましたが、傷の治りの早さや肌がわりあいスベッとしているのはそのせいではないかと、私ではなくヘルパーさん達がそういっていました。
by miyata (2009-07-29 03:45) 

タケノコ

毎年、今年は例年になく暑いとか寒いとか言ってますが、実は数年前がそうだったということは本当に記憶が曖昧ですね・・・

奥様、お誕生日おめでとうございます。私と近いですね(23日でした)
うちの妻もですが、年を若く言うのはなぜなんでしょうね。妻も自分の年寄り上になることはまずないですね。そこで記憶が停まっているのか。女性ゆえか?(冗談)
目の前にいて名前を呼ばれてしまったりというのは、最初はなかなか受け容れられないものでしょうね。私もずいぶん前に他界した祖母の病床にいった際に、やはり覚えてもらっていませんでした。(実の息子であるオヤジも)

中国の田舎では皿自体もあまりもっていらっしゃらないので、ブリキのお椀(洗面器のような)にご飯山盛り、炒めた野菜や少々の肉なんかをぶっかけめしのような感じでのっけて食べている感じでしたね。少し豊かな家庭になると一応小皿に取り分けて食べていましたよ。

かと言って、本人が分からないからといって、混ぜてしまうのもどうかと
思っています。(病院のミキサー食とかは一応、それぞれに分けてありますよね。)実際に、リハ病院で、このおばあちゃんは味は分からなくなっているからといって、介助の面倒さからかでしょうか、ペースト状のご飯もおかずも全部を混ぜて、そこに粉薬まで掛けて、供していたのには唖然とすると同時に、「なんか間違ってませんか?」と思わず口から言葉が出ていました。

by タケノコ (2009-07-29 22:08) 

Allora

奥様、おだやかそうな良い顔をなさってますね。

突然の雨は僕も今日あたってしまいましたが、ズブヌレはまぬがれました。
十数年前、宵山の夕方、四条も人であふれている時に、ザーット突然の大雨が降った事を思い出しました。
巡幸が終われば梅雨もあけ、夏本番のはずなんですけどね。日本の気候も変わってしまったという事のようです。
by Allora (2009-07-29 23:22) 

miyata

タケノコさん、こんばんは。
記憶ってほんとに曖昧ですねえ。数年前の時の方が気温も高くって大変だったようです。
年を若く言うという定説がなんと今日破られました。このブログを見せたのです。そうしたらなんと!「年とったなあ。もう70やもんなあ」といきなり壁を越えてしまったのです。それは行きすぎだよ(^_^;)\(・_・) オイオイ
まるで世界水泳のようです(◎-◎)。この辺り、どうでもいいことなのかもしれませんね(苦笑)。

食の文化って経済的な側面が大きいのでしょうかねえ。小さい頃、味噌汁をご飯にかけて食べようとしてよく怒られた記憶がありますが、いつ頃からの習慣で、どの地域・職階に属していたのでしょうね。
わが家に来るヘルパーさんに話を聞くと、ごちゃ混ぜにして食べる利用者さんにはちゃんと料理を分けて食べるように介助するという方針があるのだそうです。

>そこに粉薬まで掛けて
それはまた・・。
顧みないという心は違う価値観で満たされているのでしょうね。
by miyata (2009-07-30 03:41) 

miyata

Alloraさん、こんばんは。
ずぶぬれをまぬがれてよかったですね。雨の時足下はどうされていますか?傘でも、合羽でも靴は濡れてしまいますよね。車椅子専用の雨具がきっとあるんでしょうね。
京の梅雨明けはだいたい祇園祭が基準になっていますよね。それに宵山や巡幸の時の夕立ってなんとなく京都の夏の風物詩のような気もします。今年はもうしかたがないと諦めてます。今もザーザーと雨が降っています。

by miyata (2009-07-30 03:52) 

うしさん

奥様へのやさしさがつたわってきました。
せっかく作ったお料理を混ぜる

そうですね。私の家族はそこを気遣ったのか?
私は今自分の作ったものを炒め物と焼き物をご飯に載せてたべることがあります。これがおいしいのですね

昔夫あねが 私が作った、白だしで煮たものにいきなり醤油をかけたときは腹が立ってそれ以来この方には料理はとどけません。
奥様はこんな感情ではなく?味覚は?とおおもったりもします。
by うしさん (2009-07-30 06:34) 

miyata

うしさん、おはようございます。
味覚は問題ないと判断しています。お酢をかけると「お酢だ」というしソースはこれはソースだと言います。インスタント珈琲をご飯にかけると「しまった、珈琲だ」と言いますから。ようするに見当識障害だと思うんです。ただ、それを止めようと言葉で言っても止められないんですね。なんかその辺りが認識と行動が一致しないんでしょうね。取りあげるしかありません。歯ブラシで頭を梳かそうとしたり、歯磨き粉を頭や顔につけたりするのも同じ事なんでしょう。で、問題はここからで、取りあげようとして拒否されるとどうなるか。ここからが介護のお話しなんだろうと思います。
在宅介護では家族関係が優先され、いわゆる被介護者に対する必要な介護との境界があやふやになり、介護技術で置き換えられるものがなかなかそうはならないということがあると思います。「介護」ってやっぱり客観的なところにたたないと成立が難しい面があるんでしょうね。そもそも「被介護者」っていう言葉そのものがそのことを表していますから。それは他人様の言葉ですよね。結局家族にとって感情で埋めちゃう方が手っ取り早い解決法になるわけで、そこで収まれば解決には違いないんだけれどもこれが新たなストレスを生み出すと(罪責感とか)、最悪です。
食べものに対する感覚は諺にもあるように、脱却するのはなかなか難しかったです(笑)。完全脱却とは至っていませんが、「相手の混乱が激しくて不自由を感じているのなら必要な手助けをする」ための技術に置き換えるしか解決の道はないということですね。
by miyata (2009-07-30 09:17) 

tomoko

可愛い顔してニッコリ。
病気を感じさせない良い顔してますね。
その裏の家族の負担は大変でしょうが頑張って!
としか云えません。
無責任のようですが言葉が見つかりません。

仙台も雨ばかり、梅雨明けもまだで、8月6日から
始まる七夕祭が気になります。

by tomoko (2009-07-31 19:43) 

miyata

ともちゃん、おはようございます。
どうもありがとうございます。頑張りますとも!

京都は昨日からようやく雨が上がりました。やっと夏本番という感じです。洗濯物が乾くのがほんとにうれしいです(^^)v
今までのしつこい前線がこれから東北に居座るのでしょうか。早く梅雨が明けることを祈ってます。
by miyata (2009-08-01 09:53) 

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